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閑話F 平成24年(2012)

大晦日
  今日は大晦日。一年が終わり、一年の締めくくりとして年越しそばを食べます。年越しそばは江戸中期からの習慣で、金箔職人が飛び散った金箔を練ったそば粉の固まりに引付けて集めていたため、年越しそばを残すと翌年は金運に恵まれないといいます。ですから、この日のそばは、来る年の金運がかかっているというわけです。 また、金は鉄のように錆びたりせず、永遠に不変の物であることから、長寿への願いも込められているのです。
  日本では、正月とならんで重要視される日ですが、世界では大晦日を特別としない国が多く、特にキリスト教文化の欧米ではクリスマスに埋もれてしまい、新年へのカウントダウンを開始する程度のものです。 ただ、そんな中でもオーストリアは少し特殊で、大晦日のシルベステルと呼ばれる儀式では、無事に 1 年が終わったことを祝うパーティが一晩中開かれて、新年の鐘の音とともに花火が打ち上げられます。 ほかにも、小さな鉛の塊をろうそくの炎などにかざして溶かして、冷水に落としてできた鉛の形で新たな一年を占なったり、マジパンで作ったブタやチョコレートのコインなどの縁起物を交換しあいます。 マジパンとは中世以来の伝統菓子で、アーモンドの粉と砂糖をあわせて固めたもので、アーモンドもブタも、古くからヨーロッパでは大切な食糧で、アーモンドを使ったお菓子は、他のヨーロッパの国々でも祝い菓子よく使われます。

20121231

除夜の鐘
 明日12月31日は大晦日で、「1年の日ごよみを除く夜」と言う事で「除夜」と言います。1年の最後の夜を締めくくり、暮れゆく年を惜しむ意味で昔からいろいろな行事が行われてきました。その中に新しい年を迎えるにあたり「除夜の鐘」が108回あちらこちらのお寺でつかれます。
 では除夜の鐘を108回つくのはなぜでしょうか(?) 
 108という数が人の煩悩の数だというのは有名ですが、その108という数の由来については諸説があります。
 まず、108の煩悩は人間の感覚を司る眼(げん)(に)(に)(ぜつ)(しん)(い)の六根が、それぞれに好(気持ちがよい)(いやだ)平(何も感じない)不同の3種があり3×6=18の煩悩となり、これが、また浄(きれい)(きたない)の2種に分かれ18×2=36の煩悩となり、さらに、現在・過去・未来の3つの時間が関わって、36×3=108となります。これが、108の煩悩だといわれています。そのほかには1年の12ヶ月+24節気+72候を合わせて108とし、108という数は煩悩ではないとするものなど色々とあります。
 一方、鐘を鳴らすことは中国の宋の時代に起こったものでその打ち方は『勅修清規』に「慢(よわく)十八声、緊(はやく)十八声、三緊三慢共一百八声」と記されています。「除夜の鐘」を聞きながら1年を振り返り、良い年をお迎え下さい。

20121230

クリスマスイブ
 24日は、イエス・キリストの生誕を祝う、キリスト降誕祭前日の「クリスマスイブ」です。キリスト教の教会では、前夜祭として、クリスマス当日にかけて深夜ミサが行われ、賛美歌を歌い、キリスト誕生の話が語られます。さて、クリスマスリースには魔除けの意味があるそうです。玄関に下げて、邪を払い、厄を落とす・・・日本の節分にも似た習慣がありますね。

20121224

一陽来復
 昨日は冬至でした。今日からは、日毎に昼間の時間が延びていきます。万物の生成を「陰」と「陽」の二気に分ける考え方からは、夜を陰、昼を陽とし、1年では、冬至が陰の極点となり、冬至の翌日から陽がふたたび増してくることになります。古くはこの日を「一陽来復(いちようらいふく)」または「一陽嘉節(かせつ)」として祝いました。  
 「一陽来復」は、「冬が去り春が来ること」、「悪いことが続いたあと、ようやく物事がよい方に向かうこと」、「運が向いてくること」の意味ですが、それが春が巡ってくることや、めでたいことが再び訪れることを「一陽来復」というようになりました。たくさんの幸運がそれぞれのご家庭に向かうことを祈ります。

20121222

冬至
 今日は冬至です。一年中で最も昼が短く、夜が長い日が冬至です。太陽の昇る高さが低いため、影も一番長くなります。 
 この日は、カボチャを食べたり、ゆず湯に入りますが、「冬至粥」というのがあり、冬至の日に小豆(あずき)がゆを食べると、厄を払ってくれるそうです。韓国では、冬至に食べる料理として、「冬至粥(トンジ(冬至)パッチュク)」(「パッチュク」は、うるち米とあずきをやわらかく煮込んだお粥で、パッが「あずき」、チュクが「粥」を意味します。)が親しまれているそうです。
 19世紀に書かれた『東国歳時記(とうごくさいじき)』にも、記述がありますが、冬至は1年の中でいちばん夜が長いため、陰陽五行の考え方において、陰の気がもっとも高まる日と考えられています。陰の気が強まると疫神(病気の鬼神)の行動が活発化し、病気になりやすくなるといわれ、その防止のため、体内に陽の気を補充する必要があって、「陽の気」をもつ食材のあずきを摂取するのだといいます。ちなみに、あずきなどの赤い食べ物が「陽の気」をもつ食材だといわれているほか、とうがらしも代表的な「厄よけ」の食材として扱われています。

20121221

柚子湯
 明日12月21日は、一年で昼間が最も短い日の「冬至(とうじ)」です。 冬至の日には、何と言っても「ゆず湯」です。柚子の実をお風呂に入れて、温まります。「冬至にゆず湯」の由来は、冬至(とうじ)が「湯治(とうじ)」(お湯に入る)ことと、柚子(ゆず)が「融通(ゆうづう)」の語呂で、お金の融通が効くようにとの願いで、”お湯に入って健康になって、 融通よく暮らそう”、ということです。
 冬至が、1年で最も夜が長くなる日ということで、死に最も近い日であり、厄や邪気を祓うために体を清め無病息災を祈るという意味で、この風習は江戸庶民から生まれ始まったといわれています。柚子の精油成分が湯に溶けて、血管が拡張し血液の循環を良くなり、肩こりや冷え性を緩和し、更にはビタミンCの効果でお肌を滑らかにするとされています。また、すっきりとさわやかな香りで、寒さで凝り固まった体をリフレッシュする効能もあるでしょう。柚子自体にも効能があって、柚子湯に入ると風邪にひきにくくなり、皮膚も強くなる様です。寒さも厳しくなってきました、柚子湯に入り、家族団欒を楽しみながら、ポカポカにあったまって、元気に過ごしましょう。

20121220

冬至の七種
  21日は「冬至」を迎えますが、 「冬至の七種」、(うどん(うんどん)・かんてん(寒天)・きんかん(金柑)・ぎんなん(銀杏)・なんきん(カボチャ)・にんじんれんこん)、と言われる食品があります。いずれの食品には「」がつきます。この「」のつく食べ物を食べると、健康で病気にかかりにくくなると言われ、特に冬至の日に「カボチャ」を食べると、厄除(やくよ)けになる、中気(ちゅうき)などの病気にならないと言われています。実際に、かぼちゃには、カロチンやビタミンがたくさんあり、食べ物のなかった時代では、栄養補給に欠かせない食べ物だったようです。そして、切った断面が太陽のようだから、とも言われています。皆さんも「ん」(幸運)の付く食べ物を食べて、良い運を頂き、健康で病気知らずに日送りしましょう。
20121219

大雪
 12月7日は、二十四節気の「大雪(たいせつ)」です。『暦便覧』には、「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」と説明していて、雪がつぎつぎと降りつづくころです。季節のうえでは、ちょうど初冬の中ごろにあたり、ブリやハタハタなどの冬の魚の漁が盛んになる季節でもあります。熊も冬眠に入り、南天の実が赤く色付きますが、一方、暖かい地方ではウメのつぼみが発育を始める季節でもあります。冷たい北風がふきますが、子どもたちは寒さも気にかけず屋外で元気に遊んでいます。

20121207

師走
 12月を迎えました。12月は師走(しわす)と言いますが、諸説があり、年末にお坊さんが走り回る(師馳す・シハス)が一般的で、別に年の果てで、(年果つ・トシハツ)という説もあります。昔、 平安時代に貴族たちは年末になるとお坊さんを招いて、「仏名会(ブツミョウエ)」を行いました。この仏名会は何百何千とある仏さまの名前を唱え、その功徳で一年間の罪やけがれを消し去る法要ですが、貴族たちは仏さまの名前を覚えきれず、お坊さんを頼んで法要を致します。お坊さんは、あちらこちらで呼ばれるので、年末になると都中を西に東に走り回っていた様です。でも、12月は一年の締めくくりの月ですから、あたふたせずに、足下固めて、しっかり充実した12月にしたいと思います。

20121201

小雪
 11月22日は「小雪(しょうせつ)」です。二十四節気の1つで、わずかながら雪が降り始めるころ。『暦便覧』には、「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と説明していて、降る雨が雪に変わるほど、冷えてきます。那須連山も頂きは白く、すっかり雪化粧しました。冬の到来を実感します。しっかりと防寒対策をして、風邪をひかない様に用心しましょう。
20121122

一茶忌
 幼稚園では、小林一茶(いっさ)の俳句を、年小児(花組)の頃から、意味を学び、声に出して読んで親しんでいます。
 11月19日はその一茶(1763〜1828)の忌日です。一茶は信州の貧農の長男として生を受け、3歳の時に母を失い、8歳で継母を迎えるが、馴染めず江戸に出、25歳のとき小林竹阿に師事して俳諧を修業します。29歳の時、故郷に帰り、翌年より36歳の年まで俳諧の修行のため各地を歴遊し、39歳のとき再び帰省。病気の父を看病したが1ヶ月ほど後に死去、以後遺産相続で継母と12年間争います。再び江戸に戻り俳諧の宗匠を務め、50歳で再度故郷に帰り、その2年後52歳になり、28歳の妻きくを娶り、3男1女をもうけますが何れも幼くして亡くなっていて、特に一番上の子供は生後数週間で亡くなりました。きくも37歳の生涯を閉じます。2番目の妻(田中雪)を迎えるも半年で離婚。3番目の妻やをとの間に1女・やたをもうける(やたは一茶の死後に産まれ、父親の顔を見ることなく成長し、一茶の血脈を後世に伝え、1873年に46歳で没)。
 一茶は、不遇の生涯でしたが、それを諧謔の種にし、生涯二万句を作ったと言われます。

われと来て 遊べや親の ない雀」 
親のない子すずめよ、私も親のないさびしさは、おまえと同じだ。こっちへ来て、さあいっしょに遊ぼうじゃないか。
散るすすき 寒くなるのが 目に見ゆる」 
秋が深まり、日に日に散っていくすすきの穂。それを見ると、日ごとに寒くなってくるのが目に見えるようだ。) 
(つゆ)の世は 露の世ながら さりながら」 
この世は露のようにはかないものだと知ってはいても、それでもやはりあきらめきれない。この世がうらめしい。{長女のさとが疱瘡で死んだときに詠んだ句}) 
秋寒(あきさむ)や 行く先々は 人の家」 
秋も深まり寒くなってきた。しかし、私には住みつく家もなく、行く先々はみな人の家で、寂しさがいっそう増していく
20121119


 日毎に寒くなり、「柿」が赤く色ずいています。柿は日本原産の果物といわれ、16世紀頃にポルトガル人によってヨーロッパに渡り、その後アメリカ大陸に広まり、今では、「KAKI」は世界中の人に愛され、学名も「ディオスピロス・カキ(Diospyros Kaki)」、「KAKI」の名で世界中に通用します。 
 柿には、ビタミンCが沢山含まれていて、レモンやイチゴに決して負けていないのです。ほかにも、ビタミンK、B1、B2、カロチン、タンニン(渋味の原因)、ミネラルなどを多く含んでいるため、「柿が赤くなれば、医者が青くなる」という言葉があるほど、柿の栄養価は高いようです。また、「二日酔いには柿」ともいわれますが、それは、ビタミンCとタンニンが血液中のアルコール分を外へ排出してくれるからで、豊富なカリウムの利尿作用のおかげともいわれています。柿を食べて、健康管理をしましょう。
20121118

七五三
11月15日は「七五三」です。「七五三」は、もともと、公家や武家での習慣(男女児3歳「髪置(かみおき)」=これを機に髪を伸ばし結い直す。 男児は「袴着(はかまぎ)」=初めて紋付きの袴をはく。 女児7歳「帯解(おびとき)」=つけ紐をとり、大人と同じように腰紐で帯を結び始める。)が、一般化したのが「七五三」で、子どもたちのこれからの健やかで、康らかな成長を願ってのお参りです。

20121115

1111
 今日は「」が4つもならぶ、11月11日です。何の記念日なのかと調べると、今日は「乾電池」の記念日でした。乾電池の+(プラス)と−(マイナス)を組み合わせると十一になります。 というわけで、日本乾電池工業会(電池工業会)が1986(昭和61)年に、11月11日を「乾電池の日」に制定しました。この日を機会に身近な電池や応用機器の点検、いざという時に必要な常備品の見直しを呼びかけています。乾電池は生活の中で、使用頻度がとても高く身近なものです。改めて乾電池や身近な器材に感謝したいと思います。

20121111

トイレの日
 11月には、記念日が毎日あります。11を「いい」と読むからでしょう。今日は、「11(いい)10(ト)イレ」ということで、日本トイレ協会が1986(昭和61)年に制定した「トイレの日」です。さて、最近のトイレは全て洋式トイレが多く、ご家庭のトイレも洋式が主流になっています。ところが小学校では未だに和式のトイレもあり、入学当初その使用方法に戸惑う子どもたちが多いと聞きます。また、私はトイレも多種多様でトイレの洗浄ボタンの操作で戸惑うことがあります。 トイレは、落ち着いて心静かに用を足したい空間でしょう。
20121110

立冬
 「立冬(りっとう)」を迎えます。「立冬」は、一年を24に分けて季節を表す「二十四節気」の一つで、立春、立夏、立秋と並んで季節の大きな節目を示します。『暦便覧』に、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明している通り、寒く大地も冷えてきて、その名の通り冷えてきて冬が始まります。さて、この時期、柚子をよく頂きます。寒い冬には楽しみな味覚で、鍋によし、柚子を絞って焼酎のお湯割りも楽しめますし、いろんな料理に重宝します。ミカンや柚子は寒い夜、冷えた身体をポカポカと温めてくれます。寒さに向かいますが、積極的に身体を温める食材を食し、十分な栄養と体調管理を行って冬の寒さに負けずに過ごしましょう。
20121107

文化の日
 11月3日、「文化の日」の祝日です。「文化の日」は、戦前は、明治天皇の誕生日であることから、「明治節」という祝日でしたが、1946(昭和21)年、平和と文化を重視した日本国憲法が公布されたことを記念して、1948(昭和23)年に公布・制定された祝日法で、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」国民の祝日に定められました。
 昭和天皇の誕生日4月29日は、「昭和の日」で(歴代天皇の在位記録を持っていることなどの実績があるから)祝日で、今上天皇は、12月23日生まれで、この日は「天皇誕生日」で祝日です。
 でも、大正天皇の誕生日の8月31日は、祝日にはなっていません。それは、大正元年と2年には8月31日が天長節(祝日)だったが、8月31日は真夏で各種の儀式を行なうには障害があり、当時の時勢を考えると農家が休める訳でもないとの理由から、大正3年からは10月31日を「天長節」として祝日でした。しかし大正天皇崩御後、宮内省を中心とした周囲の有力者からも誕生日を祝日にしようという提案がなく、何の法的措置も採られず、現在「天長節」は祝日(休日)ではありません。

20121103

日本茶
 10月31日は「日本茶の日」といわれています。お茶は一番ポピュラーな飲み物ですが、 お茶を日本に広めた人は栄西禅師です。1191(建久2)年、宋(中国)からお茶の種子とその製法を持ち帰りました。栄西禅師は、お茶の種子を自分の庭に蒔き育て、お茶の製法を広く伝えました。当時お茶は薬として飲まれていたようです。「茶は養生の仙薬なり・・・」(喫茶養生紀)と著しています。栄西禅師がお茶を持ち帰った日が、10月31日と伝えらています。お茶には殺菌作用もあるので、インフルエンザ対策にも効果があるようです。 冬に向かい、温かいお茶を飲んで、風邪知らずで元気に過ごしましょう。

20121031

ハロウィン
 明日、10月31日は「ハロウィン」です。これは、キリスト教の聖人の祝日「万聖節」の前夜祭の事で、元々は2000年以上前から行われている古代ヨーロッパの原住民ケルト族の宗教的行事で、秋の収穫を祝い、亡くなった人たちをしのぶ収穫感謝祭がキリスト教に取り入れられ、現在のハロウィンになったと言われています。ケルト族の1年の終わりは、12月31日ではなく10月31日で、この1年最後の夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出て来ると信じられていました。そしてこれらから身を守る為に魔除けのたき火をしたり、自分たちが生身の人間である事がばれない様にと、お化けや動物の仮面をかぶるようになり、ハロウィンの夜にはお化けの仮装をする様になりました。

20121030

十三夜
 今日10月27日は、旧暦9月の十三夜、このときに枝豆を供えるという風習があります。そのためこの十三夜を「豆名月」と呼ぶこともあります。栗を供えることもあり、「栗名月」と呼ばれることもあります。
 また、「中秋の名月」に里芋を供えるという習慣も一般的です。里芋は、この時期は収穫期の始めにあたりますが、この出はじめの芋を煮る、あるいは蒸してお供えします。この里芋を供える風習は、少なくとも室町時代にまで遡るものです。中秋の名月に芋を飾ることから「芋名月」と呼ぶこともあります。

20121027

霜降
 明日23日は二十四節気の「霜降(そうこう)」です。『暦便覧』で「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と説明しているように、霧が冷気によって霜となって降り始めるころです。楓や蔦が色付き紅葉が本格化してきます。この日から立冬までの間に吹く寒い北風を「木枯らし」と呼びます。もうじき11月となり、木枯らしが吹いて冬を迎えるでしょう。今年も後2カ月です。日々大切に足元を見つめて生活していきたいものです。

20121022

リンゴ
 リンゴの美味しい季節です。「リンゴが赤くなると、医者が青くなる」と言われます。他に「柿が赤くなると、医者が青くなる」とか、「 トマトが赤くなると、医者が青くなる」とか言われていますが・・・。リンゴや柿、トマトには優れた栄養があり、摂取することで病気を遠ざけてくれます。さて、リンゴは皮をむいて食べるでしょか? リンゴは軽く流水で洗うだけで十分だそうです。皮についてるワックスのようなものは農薬ではなく天然の植物ロウで、正式にはオクタコサノールといい・・・栄養豊富なファイトケミカルだそうです。柑橘系は農薬散布がありますので皮には留意必要ですが・・・可能な限り皮も食べたほうが身体に良い栄養が摂取できます。ブドウの皮にも同様にオクタコサノールがあり、無害だそうです。果物や野菜全般に言えることで、皮にも豊かな栄養分があるので積極的に食べてみましょう。

20121019

秋色
 「秋色(しゅうしょく)」とは、秋の情景〔秋の景色〕autumn scenery、〔秋の気配〕 signs of autumn のことですが、目に見えない空気や匂いにも、秋色を感じます。特に空気が澄み渡り、夜空の星座がきらめいて見えます。秋の星座では、Wの形のカシオペア座。秋の一番明るい星をもつ、みなみのうお座。大きな四辺形を作っているペガサス座。その四辺形に連なっている、アンドロメダ座。そしてアンドロメダ座には、肉眼でも見える代表的な星雲「アンドロメダ大星雲(アンドロメダ銀河)」があります。星雲(銀河)を見る機会は少ないでしょうから、注目してみると楽しいかもしれませんね。

20121018

紅葉
  「紅葉」前線が南下しています。那須の山々はすっかり色付き、紅葉も山頂から次第に麓に下がってきました。冬に向かい葉を落とす植物(落葉樹)が紅葉します。それは、気温が低下するとエネルギー生産のための光合成ができなくなり、葉を維持するエネルギー(消費エネルギー)が生産できるエネルギーを上回るためと、氷結による温度低下や壊死などを防ぐために葉を落とすようです。低温にならない地域では、常緑樹が生え、また針葉樹は表面積を減らして温度低下を乗りきります。そして、落葉するなら光合成はしなくていいので、光合成色素であるクロロフィル(緑色)を分解し、残ったカロテンやキサントフィルなどの色素が葉を黄色にします。さらに植物は、葉を落とすための準備を始めます。 葉柄の付け根にコルク質の離層という組織がつくられ、物質の行き来はここで妨げられて、葉の中の物質は茎に移動できなくなり、光合成で生産された糖は葉に留まることになります。紅葉する葉では、この糖から赤い色素アントシアニンができて葉が赤くなり、やがて離層のところで切り離されて落葉します。寒さの中を生き抜く植物の工夫が紅葉なのです。

20121013

体育の日
 今日は、国民の祝日「体育の日(たいいくのひ)」です。1964年東京オリンピックの開会式のあった10月10日を1966(昭和41)年に「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」事を趣旨として国民の祝日と定めました。2000(平成12)年からは「ハッピーマンデー制度」の適用で、10月の第2月曜日となりました。ところで、10月10日は「晴れの特異日」だそうで、調べてみると、10月10日が国民の祝日「体育の日」となった1966年から1999年までの34年間に東京地方で体育の日に1ミリ以上の雨が降ったのはわずか5回。ところが、体育の日が10月第2月曜日に変更となった2000年から2007年までの8年間に東京地方で体育の日に1ミリ以上の雨を6回観測しました。これを見る限り、「体育の日は晴天が多い」とは言えないようです。ともあれ、趣旨の通り「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」一日にしましょう。

20121008

寒露
 明日、10月8日は二十四節気の「寒露」です。秋分の日から15日が過ぎ、『暦便覧』に「陰寒の気に合つて露結び凝らんとすれば也」と説明しているように、「露が寒冷にあって凝結しようとする」との意味で、冷気によって露が凍りそうになるころです。秋の深まりを思わせる命名で、北国ではカエデなどの紅葉で秋色が深まります。那須の山々では紅葉が進んでいて見ごろになっているようですが、週末、紅葉狩りに出かける家庭も多いことでしょう。運動会後の体力調整にも良いかもしれませんね。

20121007

イワシ
 10月4日は、「1(い)(わ)(し)」の語呂合わせで、「イワシの日」です。 大阪湾では、イワシ類が大量に獲れることから、安くておいしいヘルシーフーズとして認識してもらうことが目的に、「大坂おさなか健康食品協議会」が1985(昭和60)年に制定しました。私も「イワシ」料理をよく頂きますが、イワシを始め、サバやサンマなどの青魚の栄養は、心身にとても有益な働きをしてくれます。青魚をたくさん食べて、健康に過ごしたいものです。
20121004

ススキ
 10月になり、猛威をふるった暑さもすっかり去り、台風も過ぎて、秋の風情を感じます。秋の訪れを感じさせてくれるものに「ススキ」がありますが、此処彼処でススキの穂を見かけるようになりました。以前、ススキを育ててバイオエタノール燃料の材料にしようとしてる研究の話を聞きましたが、北海道の原野などにおける存在量(バイオマス)が大きく、川沿いに生えてるススキは、ほったらかしで肥料がなくても育ち、他の植物侵入を防ぐ力もあることが知られています。しかし、ススキに含まれるセルロースを、効率的に低コストでアルコールにする方法が必要ですが、デンプン・砂糖以外から効率的にアルコールを作る方法はまだ開発途上で、とても実用のレベルではないとのことです。早く、バイオエタノール燃料として実用化されればと願います。

20121002

仲秋の名月
 今夜は、十五夜(旧暦8月15日)です。「仲秋の名月」が眺められるといいですね。ところで、「仲秋」の「」とは「季節の中ごろの1ヶ月」という意味で、「」は「真ん中」という意味ですから、「仲秋」は秋(旧暦7・8・9月)の半ばの1ヶ月、すなわち旧暦の8月頃をさし、「中秋」は「秋の真ん中で、特に8月の真ん中15日」をさしています。「名月」といえば、「満月(望)」なので、話しの意味合いからは、「中秋の名月」のほうが秋のお月見には近い感じのようですが、一般的には、「仲秋の名月」 と表わしますが、どちらが正しくどちらかが間違っているといった類の話ではないようです。

20120930

十五夜
 明日は「十五夜」です。古代中国には月を鑑賞する習慣があり、それが日本に伝わったとされます。日本では、旧暦の8月15日に月を鑑賞するようになり、「十五夜」と呼ばれるようになりました。また、旧暦の9月13日には「十三夜」があり、地方によっては、「二十三夜」まであるようです。そして「十五夜」は秋に穀物の取入れ後、その新穀を神仏にお供えして感謝をしました。団子を供えるのは、新穀を粉にして丸くまるめてお供えしたという説と、里芋に見立てて丸い団子をお供えしたという説とあるようですが、収穫の感謝を月に供える「感謝の心」はこれからも大切にしていきたいものです。
20120929

栗拾い
 毎年、ご案内頂き「栗拾い」をさせて頂いているお宅に、今年も早朝夜お邪魔して、たくさんの栗を拾ってきました。大田原では、今年の「栗」から放射性物質が規程値を超えて検出されたため、出荷停止となりましたが、このお宅の栗を検査したところ、不検出でしたので、自己責任で収穫の喜びと感謝をもって味わいます。昨年に比べ、たくさんの収穫が出来て嬉しいのですが、やはり他の人に差し上げることは控えたいと思います。栗は、秋の味覚の代表格!!来年以降、この栗がたくさんの人に喜んで貰って頂けるようになることを願います。


240927

お月見
 間もなく「仲秋の名月」を迎えますが、お月見のときにお供えするものとしては、「月見だんご」があります。旧暦の8月15日の夜(9月30日 中秋の名月)と、同じく旧暦の九月の十三夜(10月27日)のお月見に供える団子のことをいいます。
 お供えの数は、十五夜のときには15個、十三夜のときには13個と決まっている地域もあります。
 そして、お月見の風物詩としてよく出てくるのが、すすきです。これも、中秋の名月でお供えすることが一般に行われています。 枝豆里芋、そして団子の材料となるお米など、いろいろな食べ物をお供えして月を愛でるのは、秋が収穫のシーズンだからでしょう。
 月は、ほぼ30日で満ち欠けを繰り返します。夜空で規則的な満ち欠けをする月は、古来から、カレンダーとして重宝されてきました。農耕ではカレンダーが重要となります。種まきや収穫の時期をいつにするか、といったときに、昔から、月の満ち欠け、あるいは月の満ち欠けを基準とした暦を頼りにしてきました。そういった、農耕に役立ってきた月に感謝の意を込めて、収穫された作物をお供えして感謝の意を表した、ということがそもそものお供え物の意味でしょう。
 「お月見」には、収穫の喜びと感謝を込めて、お供えをして月を眺めたいものです。

20120925

秋分の日
 本日は、「秋分の日」で、「祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ」趣旨の国民の祝日です。太陽が真東から出て、真西に沈みます。よく「昼と夜の長さが同じになる。」といわれますが、実際には昼の方が少し長いそうです。秋の彼岸の「お中日」にもあたりますので、自分の命の源を思い、ご先祖の供養にお墓参りをし、祖先を敬い感謝をする日としましょう。

20120922

彼岸
 今日から「秋の彼岸」に入ります。お彼岸は、春分・秋分を中日とする7日間で、中日(22日)を除く6日間は「六波羅蜜」という6つの行を1つづつ実践する日とされました。行を修めて、身を清めることで、彼岸の境地に近づこうとするものです。お彼岸は此岸(悩み・苦しみの岸)にいる自分が彼岸(悟りの岸)の境地へ近づこうというものです。ちなみに、春分と秋分は太陽が真西に沈むことから、もっとも彼岸に近づける日とされます。幼稚園でも、彼岸中には、みんなで集まり、彼岸のお話しを先生から聞いたりして、自己の修養を行います。

20120919

敬老の日
 9月17日は「敬老の日」です。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨としていますが、現在は超高齢化社会に進んでいます。出生数が激減し、人口に占める老人の割合が増え続けています。この先不安は多くありますが、未来の日本を背負う子どもたちが、自然や社会に感謝の心を持ち、互いを尊重し敬意を持っていれば、心豊かな日本が存続できると思います。真の豊かさは、敬愛と感謝の「ありがとうの心」が生み出していくでしょう。

20120917

老人の日
 9月15日は、「老人の日」で、一週間「老人週間」となります。「敬老の日」は、国民の祝日に関する法律(祝日法)では「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを「敬老の日」の趣旨としていますが、この「敬老の日」は以前「老人の日」で、それ以前は「としよりの日」だったそうです。この「としよりの日」を最初に制定し、独自に「祝日」と定めて「敬老会」を開いたのが、兵庫県の山間の農村・野間谷村(現・多可町)の若き村長(当時35才)でした。戦後、戦争で人心が荒廃し親を親とも思わない風潮が蔓延しているなどの理由から思い付き始まったそうです。「老人の日」並びに「敬老週間」、「敬老の日」は、祝日法の趣旨に沿って「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」日々に務めたいものです。
20120915

二百二十日
 9月11日は、立春から数えて二百二十日目の日(立春から220日目(219日後))で、古来より「野分(のわき:台風)」のくるころと言われます。また、「二百十日」も同様で、台風のよく来る日と言われています。「二百二十日」と「二百十日」、それに「八朔(旧暦8月1日)」は、農家の三大厄日とされ、天候が悪くなる日とされ、実際、統計的にも二百十日から9月の下旬にかけて、台風が襲来することが多く警戒を要します。
 これから稲刈りの時期になり、農家は繁忙期を迎えますが、お米の収穫に支障がないことを祈念します。
20120911

稲刈り
 此処彼処で、稲刈りの作業が始まりました。これから収穫の時期で、農家はしばらく繁忙期となります。黄金色に実った田んぼを見ると豊かな気持ちになります。お米の国の国民だからでしょうか。美味しそうな新米がたくさん収穫でき、幸せな気分です。週末には、あちこちの田んぼで稲刈りの光景が見られます。小さな子どもたちにも、お米の収穫風景を見せ、収穫までの苦労や、刈入れの大変さが美味しいお米になることを知り、苦労も味わってもらいたいものです。

20120909

モッタイナイ
 全国農業協同組合連合会(全農)は20日まで、豊作で値崩れを起こしているキャベツ1万3080トン、白菜2395トンの出荷をそれぞれ停止すると農水省に届け出ました。同省によると、豊作で8月下旬以降、東京都中央卸売市場での価格は平年の5〜6割の水準で推移していて、キャベツ、白菜の出荷停止量は平年9月の国内出荷量の約1割分に相当。キャベツでは全農群馬県本部分が全国停止量の9割超を、白菜では全農長野県本部分が9割超を占めています。安く販売したら消費者は嬉しいけど・・・。
 出荷停止のキャベツや白菜はどうなるのでしょう?
 精魂込めて育てたはずなのに、廃棄されたらモッタイナイ!!

20120908

白露
 今日は、「白露(はくろ)」。大気が冷えてきて、露ができ始めるころです。『暦便覧』に、「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と説明していて、野には薄の穂が顔を出し、秋の趣がひとしお感じられる頃となります。今週も暑さ厳しく、連日30℃を超えていましたが、 朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さを感じさせる冷風が混じり始め、来週からは、ようやく残暑も終わり、秋の気配が濃くなることでしょう。
20120907

やさい
 8月31日は、「や(8)さ(3)い(1)」の語呂合わせから、全国青果物商業協同組合連合会をはじめ9団体の関係組合が、1983(昭和58)年に制定した「野菜の日」記念日です。その目的は、栄養たっぷりな野菜を再認識してもらうとともに、野菜のPRです。私も幼稚園で、農園での野菜の栽培活動を通して子どもたちは農作の栽培を通じて食物の成長の不思議さや栽培の労苦を学んで、野菜に親しみや興味を持ってもらい、食に対して好き嫌いなく、食べてみる関心や意欲を育てています。野菜は身体も心も育てる成長に大切な栄養源です。

20120831

処暑
 立秋を15日過ぎて、今日8月23日は「処暑(しょしょ)」。「」は「とどまる」という意味ですから、「処暑」とは「暑さ」がとどまり、まだ暑いけど、朝方涼しい風に秋の気配を感じる頃のことをいいます。「暑気止息する意」です。このころは日本は台風来襲の特異日で、暴風や大雨にみまわれることが少なくないようですから、天候には要注意です

20120823

俳句
 今日8月19日は、「(8)(1)(9)」の語呂合せで、「俳句の日」です。
 1991(平成3)年に、正岡子規研究家の坪内稔典さんらが提唱して制定されました。「夏休み中の子供達に俳句に親しんでもらう日」がその目的です。
 そこで大田原にも縁のある松尾芭蕉の俳句(秋編)を眺めてみました。

 ・文月や 六日も常の 夜には似ず
 ・秋風の 吹けども青し 栗の毬
 ・砧打て 我に聞かせよ 坊が妻
 ・初秋や 海も青田も 一みどり
 ・枯枝に からすのとまりけり 秋の暮
 ・この道や 行く人なしに 秋の暮れ
 ・秋深き 隣は何を する人ぞ
 ・物いへば 唇寒し 秋の風
 ・あかあかと 日はつれなくも 秋の風
 ・石山の いしより白し あきの風
 ・荒海や 佐渡に横たふ 天の川
 ・月はやし 梢は雨を 待ちながら
 ・名月や 池をめぐりて 夜もすがら
 ・道のべの 木槿は馬に 食はれけり
 ・びいと啼く 尻声悲し 夜の鹿
 ・むざんやな 甲(かぶと)の下の きりぎりす
 ・こもり居て 木の実草のみ ひろはばや
 ・菊の香や ならには古き 仏達

20120819

夏バテ予防
 夏バテの予防には、次の4つのlポイントに気をつけましょう!
 (1)早起き早寝(早起きするには、早寝が必要です。夜更かししないで、キチンと寝ましょう) 
 (2)適度な運動(暑くても、適度に汗をかいて身体を動かしましょう) 
 (3)たっぷり睡眠(とにかくしっかりした睡眠です。質と量に気をつけて) 
 (4)栄養バランスのとれた食事(冷たいものや、さっぱりしたものばかり食べないようにしましょう!!)  
 夏休み中は、生活のリズムが不規則になりがちです。意識して規則正しい安定した生活を心がけて、健やかに過ごしましょう。

20120817

送り盆
 今日8月16日はお盆の送り盆です。
 13日にご先祖を「お迎え」して、「おまつり」し、今日「お送り」するのがお盆です。ご先祖にお供えした供物を納め、墓参りをしてお送りします。ご先祖様は、8月1日になると黄泉の国から牛の乗ってゆっくりやってきます。13日に到着して、自宅でゆっくり滞在し、16日の朝ご飯を頂くとたちまち早馬に乗って、また黄泉の国に帰っていくのです。16日のご先祖に供える朝ご飯は昼近くなってからお出しします。朝ご飯は、「そろそろお帰りの時刻ですよ」という合図だから、ゆっくりお出しするのです。

20120816

終戦記念日
 今日は終戦記念日です。
 1945(昭和20)年のこの日、日本のポツダム宣言受諾により、太平洋戦争(第二次世界大戦)が終了しました。 内務省の発表によれば、戦死者約212万人、空襲による死者約24万人でした。毎年この日に、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれます。戦火で尊い命を落とされた人々を追悼し、平和に暮らせる日々に感謝しましょう。

20120815

お盆
 今日からは「お盆」に入ります。お盆は、正式には「盂蘭盆(うらぼん)」といいますが、省略形として「盆」(一般に「お盆」)と呼ばれます。幼稚園も13日より16日(送り盆)まではお休みです。お盆(盆)とは文字どおり、本来は霊に対する「供物を置く容器」のことです。その意味から、供物を供え祀られる精霊の呼称となり、盂蘭盆と混同されて習合していきました。盆の明確な起源は分かっていませんが、1年に2度、初春と初秋の満月の日に祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流する行事がありました(1年が前半年と後半年の2年になっていた名残との説がある)。 
 初春のものが祖霊の年神として正月となり、初秋のものが盂蘭盆と習合して、仏教の行事として行なわれるようになったといわれています。日本では8世紀ごろには、夏に祖先供養を行うという風習が確立されたと考えられています。お盆中には家族そろってお墓参りに出掛けたり、仏壇に手を合わせ、先祖供養に心を傾けたいものです。

20120813

健康ハートの日
 車のナンバーに「810」をよく目にします。これは「ハー(8)ト(10)」の語呂合わせなのでしょうか、あるいは、8月10日が記念日なのでしょうか?今日8月10日、その語呂合わせから日本心臓財団と厚生省(厚生労働省)が1985(昭和60)年のこの日に同財団の設立15周年を記念して制定した「健康ハートの日」です。夏の間に心(ハート)と体をチェックして、心臓病の多発する冬に備える日とされており、健康チェックなどさまざまなイベントが行われます。この日の意義の通り、心と体を点検して、健康な日送りをしましょう。

20120810

向日葵
 幼稚園の園庭に、「向日葵(ひまわり)」が咲いています。さて、向日葵は、太陽を追いかけて花が回ると思っていましたが、そうではないそうです。若い株の時には太陽に向かって花を開く習性がありますが、太陽を追って花が動くことはないようです。その花言葉は「光輝、愛慕」です。暑さ厳しいですが、「立秋」も過ぎ朝夕に涼しさも感じられる様になりました。向日葵の花言葉の様に、夏の太陽の下でも、健康に「光輝いて」生活していきたいと願います。

20120809

残暑
 昨日は「立秋」で、今日からは「暑中」から「残暑」となり、「暑中見舞い」も「残暑見舞い」となります。さて、四季に彩られた日本の文化の「残暑見舞い」を、外国の人に伝えるのは少々難があります。英語で表現すると、
I hope you keep your health in this lingering summer heat.
(和訳:あなたがこの残暑に健康でいられることを願います) 
 暑中見舞いは相手の健康を気遣うというものなので、こんな感じでしょうか・・・。
 「残暑」は、lingering summer heat「長引いている夏の熱気」、まだまだ厳しい暑さが続きます。皆さまに残暑お見舞い申し上げ、各位の健康をお祈り致します。

20120808

立秋
 今日は「立秋」、『暦便覧』では「初めて秋の気立つがゆゑなれば也」と説明していて、「初めて秋の気配が表われてくるころ」とされます。秋になるといってもまだまだ暑い盛りで、気象的にはなお夏ですが、日もしだいに短くなり、朝夕の風に秋を感じます。 「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」と、藤原敏行は「立秋」を詠みましたが、夏至と秋分の中間に当たり、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から「立冬」の前日までが秋となります。暦の上ではこの日が暑さの頂点となり、明日からの暑さを「残暑」といい、「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」となります。

20120807

スイカ
 この時期の食べ物と言えば、「スイカ」です。スイカの果実は大部分が水(水分91%)で、糖質を8%含み、暑い夏空のもとで賞味するにふさわしい果菜です。スイカは、可食部100グラム中に、たんぱく質30.1グラム、脂質46.4グラム、カルシウム70ミリグラム、リン620ミリグラム、鉄5.3ミリグラム、カロチン16マイクログラム、そのほかビタミンB1・B2、ナイアシンなどを含む栄養価の高い食品です。また、シトルリンというアミノ酸を含み、利尿効果が高く、腎臓(じんぞう)炎に効くといわれ、果汁を煮つめて飴(あめ)状にしたスイカ糖は薬用にされます。タネも炒(い)って塩味をつけ、種皮をむいて胚(はい)は食べられます。スイカを食べて、暑い夏を乗り切りましょう 。

20120805

炎暑
 戦国時代、織田信長は甲斐(山梨)の武田家を滅ぼし、信長に追われた武将をかくまったという理由で恵林寺を焼き討ちします。その時、火をかけられた恵林寺の山門上で、快川(かいせん)和尚は「安禅、必ずしも山水をもちいず。心頭を滅却すれば、火もまた涼し」という句を残して焼死したとされます。この意味は、「禅の修行をすれば炎の中でも平気になる」という話ではありません。今、直面する処(苦悩)から逃げるのではなく、暑さなら暑さ、寒さなら寒さに徹底して自分全て同化させてしまえば、自己は一体となり苦悩は自ずと消滅すると言う意味です。 
 高校野球で、炎天下を投げ抜きインタヴューに答えた投手が、「暑さは全然気にならなかった」と話していました。炎天下、マウンド上の気温が40度近くなっても、一球一球に集中し全力でプレイする球児には、炎暑も炎暑ではないのです。なすべきことに集中していれば苦悩が苦悩でなくなるとの教えです。
20120803

8月
 8月に入りました。8月を葉月(はづき)と呼びますが、葉月の由来は諸説あり、木の葉が紅葉して落ちる月「葉落ち月」「葉月」であるという説、稲の穂が張る「穂張り月(ほはりづき)」という説や、雁が初めて来る「初来月(はつきづき)」という説、南方からの台風が多く来る「南風月(はえづき)」という説がります。まだまだ暑いのに、もう秋を意識しているのでしょうか・・・・。
 さらに、8月の別名には、あきかぜづき(秋風月)、かりきづき(雁来月)、かんげつ(観月)、けんゆうげつ(建酉月)、こぞめつき(木染月)、そうげつ(壮月)、ちくしゅん(竹春)、ちゅうしゅう(仲秋)、つきみつき(月見月)、つばめさりづき(燕去月)、はづき(葉月)、べにそめづき(紅染月)など、やはり秋を感じさせる異名がありました.。季節は休むことなく移ろいでいるのです。

20120801

後の祭り
 京都では、「祇園祭」がにぎやかに開催されています。古くは平安時代に疫病・災厄の除去を祈った祇園御霊会を始まりとする「八坂神社の祭礼」です。 1ヶ月にわたり様々な神事・行事が行われます。この京都八坂神社の「祇園祭」は、毎年、7月におこなわれ、山鉾と呼ばれる十数台の山車が祇園ばやしとともに京の町を練り歩く荘厳な大祭ですが、その祇園祭りの最終日は「後の祭り」[還車の行事]と言われ、山鉾も出ない静かな一日です。「後の祭り」という言葉は、「ちょうど良い時機を逃してから失敗に気づいて、手遅れになってしまった」、の意ですが、この言葉で使われている「祭」は、まさに「祇園祭」のことで、祭の山場が過ぎたあとに、祭り見物に行っても意味のないことから、「手遅れ」の意味で使われるようになりました。また、祭りが終わった後の山車は役に立たないことから「後の祭り」と言うようになったとする説もあります。今日は今日の、今は今、その時期、その時になすべきことを適切に行うことの大切さを学びます。

20120728

土用の丑(うし)の日
 明日27日は「土用の丑(うし)の日 」です。今年は7月19日から、立秋(8月6日)までの間、土用に入ります。
 土用(どよう)とは、五行思想に基づく季節の分類の一つで、各季節の終りの約18日間のことです。五行思想では、春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を割当てている。残った土気は季節の変わり目に割当てられ、これを「土用」と呼びます。この土用の間は、土の気が盛んになるとして、動土・穴掘り等の土を犯す作業や殺生が忌まれます。ただし、土用に入る前に着工して、土用中も作業を続けることは差し支えないとされています。
 さて、夏の土用の時期は暑さが厳しく夏ばてをしやすい時期ですから、昔から「精の付くもの」を食べる習慣があります。土用蜆(しじみ)土用餅土用卵などの言葉が今も残っています。また精の付くものとしては「ウナギ」も奈良時代頃から有名だったようで、土用ウナギという風に結びついたのでしょう。しかし、シラスウナギの収穫量が激減して、国産のウナギは稀少で超高値です。アフリカ産やアメリカ産、海外のウナギが多く出回っています。 
 今のように土用にウナギを食べる習慣が一般化したきっかけは、幕末の万能学者として有名な平賀源内が、夏場にウナギが売れないので何とかしたいと近所のウナギ屋に相談され、「本日、土用丑の日」 と書いた張り紙を張り出したところ、大繁盛したことがきっかけだと言われていますし、丑の日の「う」からこの日に「うのつくもの」を食べると病気にならないと言う迷信もあり、「ウナギ」がこれに合致した食べものであったからでしょうか。
20120626  

大暑
 今日22日は暦の上では、二十四 節気の一つで、一年中で最も暑い日とされる「大暑(たいしょ)」です。暑さが本格的になる7月7日に 「小暑(しょうしょ)」があり、それから「梅雨も明け」があり、うだるような暑い日もありましたが、「小暑」から「大暑」を経て、8月7日の「立秋」までの1か月は暑中で、8月7日からは残暑となります。

20120722

中元
 今日、7月15日は「中元」です。一年の半分を過ぎ、健康で安泰な生活の無事を祝い、祖先の霊を供養する日です。 元々、「中元」とは、正月15日の「上元」、7月15日を「中元」、10月15日の「下元」をあわせて「三元」とする中国の習慣が伝わったもので、日本では「盂蘭盆会」と日が重なったことから、「祖先の霊を供養し、両親に食べ物を送る」ようになりました。そして、この習慣が、目上の人、お世話になった人等に贈り物をする「お中元」に変化しました。その目的の通り、健康で安泰に無事に生活できるよう祈念し、先祖に感謝報恩を捧げましょう。

20120715

トウフの日
 12日は、「とう(10)ふ(2)」の語呂合わせから 、毎月「豆腐(トウフ)の日」だそうです。(ちなみに、10月2日も「豆腐の日」だそうです。)この時期は、晴れれば暑く、食欲も落ちます。夏バテ気味の身体には、あっさりした豆腐が好まれます。さて、 「納豆」も「豆腐」も、同じ大豆食品ですが、「 納豆」は、納豆菌によって大豆そのままを発酵させたモノ、「豆腐」は、大豆を粉砕し て搾って出来た豆乳ににがりを加えて固めたモノですが、納豆と豆腐では、栄養素の内、ミネラル系と繊維質系の構成が大き く異なるようです。基本的な差は製造工程によるもので、「豆腐」はニガリを加えることで、多種のミネラルが増え(ニガリに何を使うかで、栄養素に差がありますが)、また搾ることで、豆乳以外の成分が除去され、食物繊維もなくなってしまいます 。「納豆」は「毎日一食のご はんにかけて一膳食べ るだけで医者いらず」 とも言われますが、「豆腐」は、栄養的には十分とは言えないようです。栄養価も「納豆」は100gあたり 200kcal。「豆腐」は栄養価が高い木綿で、100gあたり72gとローカロリー。「納豆」はたんぱく質も「豆腐」の3倍、カルシウムも2倍、ビタミンKに至っては50倍の差があります。 私は豆腐も納豆も枝豆も、大豆食品は大好物で、特に暑い夏の日には、冷たく冷やした豆腐は絶品です。大豆の栄養を摂取して、健康に過ごしたいものです。
20120712

納豆の日
 7月10日は、「なっ(7)とう(10)」の語呂合わせで、全国的に「納豆の日」とされています。私は納豆が大好きで、毎日食べても飽きません。その納豆には、血液をさらさらにする予防効果があることは、よく知られています。栄養分として、たんぱく質ビタミン、そのほかイソフラボンも含まれています。納豆にある納豆菌は、胃酸にも強く、腸内の善玉菌であるビフィズス菌の増殖を助け、健康にとっても良い効用がある健康食品です。でも、納豆の食べ過ぎはセレン中毒の恐れがあるそうです。ほどほどに食べて健康管理に役立てましょう。

20120710

小暑
 今日、7月7日は「七夕」で、そして二十四節気の「小暑」です。「小暑」は「梅雨明けが近づき、蝉が鳴き始め、暑さが本格的になるころ」です。暦便覧には「大暑来れる前なればなり」と記されているように、小暑の終わりごろに「夏の土用」に入っていよいよ「大暑」を迎えます。小暑から大暑そして立秋までの間が暑中となり、その間に暑中見舞いを送ります。夏の暑さに負けず、健やかに康らかな日々を過ごすことを祈念いたします。
20120707


 全超寺本堂のの裏手には竹林があって、この時期、幼稚園の七夕飾りにと適当な竹を選んで刈取ります。
 日本では古来より、笹や竹を多くの神事に用いてきました。それは、笹や竹の持つ生命力の強さと殺菌力が、魔除けになると考えられていたからです。七夕では大きな竹よりも小振りで扱いやすい笹が好まれました。当初は笹に飾り付けをする風習はなく、お供物を置く祭壇の脇に立てられていただけでした。それが、民衆でも祀りやすいようにお供物をおくのではなく飾り付けに変わっていったようです。
 なお、笹飾りに関する記述が文献に登場するのは鎌倉時代に入ってからで、民間に広く流通したのは江戸時代になってからのようです。 中国では乞巧奠(きこうでん)といって、7月7日に織女星にあやかって、女性が機織りや裁縫が上達するようにとお祈りをする風習があり、やがて芸事や書道などの上達も願うようになりました。これが日本に伝わりの七夕のルーツとなったと言われています。7月7日、竹に吊るした願い事が成就することを祈ります。
20120706

半夏生
 「半夏生(はんげしょう)」は雑節の一つで、七十二候の一つ「半夏生」(はんげしょうず)から作られた暦日で、かつては夏至から数えて11日目としていたが、現在では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となっています。毎年7月2日頃にあたり、この頃、半夏(烏柄杓)という薬草が生えるころで、ハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているようになるころです。農家にとっては大事な節目の日で、この日までに農作業を終え、この日から5日間は休みとする地方もあります。この日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気を防いだり、この日に採った野菜は食べてはいけないとされたりしました。また、地方によっては、毒気などから妖怪ともされ、この時期に農作業を行う事に対する戒めともなっている。この頃に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)といって、大雨になることが多いので注意しましょう。

20120702

七夕物語
 7月になりましたが、今週は七夕です。幼稚園では、七夕飾りをして、子どもたちは一人ひとり願い事を書いて七夕飾りに吊るします。その「七夕物語」です。
 夜空に輝く天の川のそばに、天の神さまが住んでいます。天の神さまには一人の娘がいて、名前を、織姫といいます。織姫ははたをおって、神さまたちの着物をつくる仕事をしていました。 さて、織姫が年頃になったので、天の神さまは娘にお婿(むこ)さんを迎えてやろうと思いました。そして色々探して見つけたのが、天の川の岸で天のウシを飼っている、彦星という若者です。この彦星は、とてもよく働く立派な若者です。そして織姫も、とてもやさしくて美しい娘です。二人は相手を一目見ただけで、好きになりました。二人はすぐに結婚して、楽しい生活を送るようになりました。でも、仲が良すぎるのも困りもので、二人は仕事を忘れて遊んでばかりいるようになったのです。
織姫さまがはたおりをしないので、みんなの着物が古くてボロボロです。はやく新しい着物をつくるように言ってください」 
彦星がウシの世話をしないので、ウシたちが病気になってしまいました
 天の神さまに、みんなが文句を言いに来るようになりました。 天の神さまは、すっかり怒ってしまい、
二人は天の川の、東と西に別れて暮らすがよい!
と、織姫と彦星を別れ別れにしたのです。
・・・ああ、彦星に会いたい。・・・彦星に会いたい」 
毎日泣き続ける織姫を見て、天の神さまが言いました。
娘や、そんなに彦星に会いたいのか?
はい。会いたいです
それなら、一年に一度だけ、七月七日の夜だけは、彦星と会ってもよいぞ」 
それから織姫は、一年に一度会える日だけを楽しみにして、毎日一生懸命に機をおるのです。天の川の向こうの彦星も、その日を楽しみに天のウシを飼う仕事にせいを出しました。
 そして待ちに待った七月七日の夜、織姫は天の川を渡って、彦星のところへ会いに行くのです。

20120701

夏越の祓
 12月31日は大晦日(おおみおそか)で、日本中で大祓(おおはらい)を行いますが、6月30日は、1年の半分に当たる「夏越の祓(なごしのはらい)」です。祓いとは罪とけがれをはらい清める事で、6月と12月の末日(6月30日と12月31日)に行われ、また新しい日々が健やかで平安に過ごせることを祈る習慣があります。「みな月のなごしの祓する人は千年の命のぶと云ふなり」と言われ、「みな月(水無月・6月)」の名越(30日)の祓いを受ける人は、千年もの延命効果があるといわれているそうです。この時期、各地の神社やお寺の境内に「茅の輪」が設置されていて、これをくぐる「茅の輪くぐり」を行い「夏越の祓い」を修行します。「茅の輪」は、チガヤを束ねてつくった大きな輪です。チガヤの生命力は強く、この強さにあやかり、「茅の輪」をくぐって、一年の半分を祓い清め、家内安全、身体健全、無病息災を祈願します。
20120630

タコ
 昨日は夏至でした。冬至には、カボチャを食べ、柚子湯に入りますが、夏至には稲の根が、タコの八本の足のように八方に深く根を張ることを祈って、タコを食べる習慣がある様です。関西地方に多くある習慣で、大阪近郊では夏至から半夏(ハンゲ、夏至から11日目)までにタコを食す習わしがあり、当然のように食しているようです。また、愛知県では、無花果(イチジク)の田楽を食べるようです。また、関東地方では、新小麦で焼き餅を作って神に供える風習があります。沖縄では、この頃に吹く季節風を「夏至南風」といい、この風が吹くと、梅雨が明けて本格的な夏の訪れるそうです。

20120622

夏至
 本日は夏至です。昼が最も長く、夜が最も短い日ですが、最近気になる活動として、夏至の夜にロウソクを灯す、「100万人のキャンドルナイト」というイベントがあります。2003年6月22日(夏至)に始まった環境に対する取り組みのひとつで、文化人類学者であり、環境活動家の辻真一さんの呼びかけに賛同した多くの人々によって勧められ、年を重ねるごとに日本全国に広く大きく成長してきています。夏至(6月21日)の夜20:00〜22:00の2時間、電気を消し、キャンドルの明かりだけで過ごします。誰でも参加でき、家族で環境を考える契機になるでしょう。
20120621

紫陽花
 この時期、紫陽花(あじさい)が奇麗な花を咲かせています。紫陽花は、別名「雨に咲く花」と言われ、梅雨時に、気温20度以上で開花する様です。紫陽花は、は古くは「あづさい」といい、「あづ」は集まるさまを意味し、特に小さいものが集まることを表わすことば。「さい」は「真藍(さあい)」の約、または接頭語の「さ」と「藍(あい)」の約で、藍色の花の集まって咲くことから、この名がつけられたようです。さらに調べてみたら、「紫陽花」の漢字を使用したのは源順で、源順が中国の白居易の「白氏文集」の中の紫陽花を勘違いしてアジサイにあてたのが始まりと言われています。また、紫陽花の学名は「オタクサ」と言い、あのシーボルトが帰国した際、日本原産の紫陽花を持ちかえり海外に広めたそうです。名前は、シーボルトが愛した、「お滝さん」の名前を取ったと言われています。

20120620

父の日
 「父の日」は、「父に感謝をささげる日」。6月の第3日曜日で、今年は6月20日
 幼稚園では、明後日の19日(土曜日)にお父さんを招いて「父の日」を開催します。この「父の日」は、1909年に、アメリカ・ワシントン州のJ.B.ドット夫人が、彼女を男手1つで自分を育ててくれた父を讃えて、教会の牧師にお願いして父の誕生月6月に「父親の日礼拝」をしてもらったことがきっかけと言われています。当時すでに「母の日」が始まっていたため、彼女は「父の日」もあるべきだと考え、「母の日同様に父に感謝する日を」と牧師協会へ嘆願して始まりました。
 ドット夫人が幼い頃に、アメリカでは南北戦争が勃発し、父、スマートが召集されてから、ドット夫人を含む子供6人は母親が育てることになるが、母親は過労が元でスマートの復員後まもなく亡くなりました。以来男手1つで育てられたが、スマートも子供達が皆成人した後、亡くなってしまいます。やがて、1916年アメリカ合衆国第28代大統領ウッドロー・ウィスソンの時に「父の日」が認知されるようになり、1972年(昭和47年)、アメリカでは国民の祝日に制定されました。
 母の日の花はカーネーションですが、父の日の花はバラ。これは、ドット夫人が、父の墓に白いバラの花をささげたことが由来です。

20120617

入梅
 「入梅(にゅうばい)」と書いて「ついり」と読みます。「つゆのいり」が「つゆいり」となり、「ついり」となりました。
 気象学的には5月下旬から6月上旬ころですが、陰暦では芒種(ほうしゅ)のあとの壬(みずのえ)の日とされ、今日6月10日がその日に当たり、梅雨に入る日「入梅}となります。ところで、「入梅入り」という表現に違和感を感じます。「入梅」というのは、「梅雨入り」の漢語的表現のはずですから、「腹痛が痛い」と同じ表現で、「梅雨入り」か、単に「入梅」というのが適切な表現だと思います。さて、いよいよ梅雨に入りますが、晴れた日には積極的に戸外で身体を動かしたいものです。

20120610

芒種(ぼうしゅ)
 今日は、二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」。(のぎ、ぼう)は、お米や麦などイネ科の植物の穂を構成する鱗片の先端にある棘状の突起のことで、イネやムギなどの(のぎ)を持つ作物の種を播く時節というところから芒種というそうです。
 現在の田植え時期は、4月から5月と早まりましたが、昔の田植は、梅雨入りの頃にあたるこの時期に行われた様です。田植えも終わり、苗の成長が期待されるところですが、私たちも平成24年の折り返し時期です。しっかり足元を見つめて生活していきたいものです。
20120605

水無月
  今日から6月になります。6月は梅雨に入り雨の多い月ですが、6月のことを「水無月(みなづき)」と称します。「水無月」は、「水の無い月」と書きますが、水が無いわけでなく、 水無月の「無」は、神無月の「」と同じく「」にあたる連体助詞「な」で、「水の月」という意味です。
 陰暦6月は田に多く水を引く月なので、「多くの水を必要とする月」の意から「水無月」と言われるようになったようです。旧暦の6月は梅雨が明けた時期(7月)になるため、新暦に当てはめて水無月を「梅雨も終わって水も涸れつきる月」「水の無い月」と解釈するのは間違いのようです。
 同様に、神無月の語源は、「神を祭る月」であることから、「神の月」とする説が有力とされ、神無月の「無」は、「水無月」と同じく、「の」を意味する格助詞「な」です。中世の俗説には、10月に全国の神々が出雲大社に集まり、諸国に神がいなくなることから「神無月」になったとする説があり、出雲国(島根県)では、反対に「神有月・神在月(かみありづき)」と呼ばれます。  
 また、6月には他に異名が沢山あります。「建末月:けんびげつ 」「水月:すいげつ 」「未月:びげつ」「旦月:たんげつ」「季月:きげつ 」「伏月:ふくげつ 」「遯月:とんげつ 」「焦月:しょうげつ 」「涼暮月:すずくれづき 」「松風月:まつかぜづき 」「風待月:かぜまちづき 」「鳴雷月:らいめいづき 」「弥涼暮月:いすずくれづき 」など・・・

20120601

イチゴ
 昨日、イチゴ農家に誘われて、イチゴ狩りを体験させて頂きました。イチゴはビタミンCが豊富で、風邪予防や美肌効果が期待できます。また、血を作るビタミンといわれている「葉酸」も豊富に含まれているので、貧血予防にも効果的。さらには、イチゴには血糖値の上昇やコレステロールの吸収を抑制する食物繊維のペクチンも含まれています。そして、ブドウほどではありませんがイチゴにもポリフェノールの一種「アントシアン」という色素成分が入っていて、発がん抑制作用にも期待できます。
 自然のイチゴは石器時代からヨーロッパ、アジア一帯で食べられていて、イチゴの栽培は200年ほど前から始まりました。日本には江戸時代の終わりに伝わりましたが、そのときには定着せず、その後明治32年頃にフランスの品種が導入されたことで本格的な栽培が始まりました。楽しく美味しい体験に感謝します。

20120530

麦秋
 初夏のこの頃、麦が黄金色に色づき、間もなく収穫を迎えるのでしょう。近隣の麦畑は、一面の黄金色でとても綺麗です。特に夕方は夕日に照らされて、麦畑の金色が一層色鮮やかに映えます。初夏なのに「麦秋」と言う表現に日本語の味わいの深さを感じます。豊かな自然の中に生きている日本人の感性を大切にしたいと思います。
麦秋や 子を負いながら いわし売り 」小林一茶

20120523

日食
 今日の朝、空を眺め、太陽の金環日食を観察した方も多いことでしょう。私も7時過ぎから少し日食の様子を観察していました。金環日食では、皆既日食のようにコロナやプロミネンスが見えたり、星が見えるほどに暗くなったりはしませんが、太陽がドーナツ状に見え、曇りのときのようにあたりがやや薄暗くなる様子を観察することができて幸運でした。日本の陸地に限ると、金環日食が観察できるのは、1987年9月23日に沖縄本島などで見られた金環日食以来のことで、次回も2030年6月1日に北海道で見られる金環日食まで、18年間起こらないとか・・・。

20120521

小満
 5月21日は「小満」です。これは、「万物がしだいに長じて満つる意」ですが、『暦便覧』には「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」と記されていて、万物が次第に成長して、満々と満ち、草や木々が葉を茂らせころです。麦畑が黄金色に染まり、麦秋を迎えます。また、沖縄では、次の節気と合わせた「小満芒種(すーまんぼーすー)」という語があり、これは「梅雨」の意味で使われ、南方ではさらに季節が進行していることを感じます。この辺りでも、木々に葉が茂り、麦も色付き夏を実感します。子どもたちの活動も盛んになってきます。

20120521

金環日食
 明日、2012年5月21日の午前7時35分ごろには、日本の太平洋側の広い地域で金環日食(または金環食という)が見られます。太陽が環になって見えるという、非常に珍しい「金環日食」です。しかも今回は離島では無く、栃木県を含め、東京や大阪、名古屋など、太平洋側を中心とした広いエリアで見ることができるのです。日本総人口の3分の2にあたる8300万人の生活圏で金環日食が見られるうえに、これほど広範囲で見られるのは西暦1080年以来932年ぶりの出来事といいますから、期待は高まる一方です。但し、太陽を観るのですから、観察には周到に準備しましょう。
20120520

万緑
 木々の新緑が陽の光で輝き、初夏を感じます。この時期、芽吹き萌え出る草木の活力を実感しますが、子どもたちも木々の活力に満ち満ちた勢いのように、これからも健やかで康らかにグングンと成長する様に願います。初夏に向けて、総ての緑の植物の精気溢れる力強さに、吾子の健やかな成長をなぞらえた俳句があります。
万緑の 中や吾子の 歯生えそむる」 ( 中村草田男)

20120515

バードウィーク
 この時期、水田でカルガモの親子を見かけますが、この一週間は、「愛鳥週間・バードウィーク」(野生鳥類の保護を国民全体に訴えるために設けられた運動期間 5月10日〜5月16日)です。幸いにもこの辺りには、まだまだ豊かな自然があり、たくさんの野鳥がいて、多種多様な野鳥を観察することが出来ます。身近に野鳥を観たりして親しむことは、自然と共に生きていること、自然の中で共に生きていくことを実感し、学び考える良い環境です。
20120514

母の日
 5月第二日曜日は「母の日(ははのひ)」です。「母の日は日頃の母親の苦労を労り、母への感謝を表す日」です。
 日本やアメリカでは5月の第2日曜日に祝いますが、その起源は世界中で様々のようで、日付も異なるそうです。
 例えば、スペインでは5月第1日曜日、北欧スウェーデンでは5月の最後の日曜日が「母の日」に当たります。2月の国もあり、ラオスやブルガリや、ルーマニアは3月8日、バーレーンやエジプトは3月の春分の日に、4月の国、タイは8月で、アルゼンチンは10月第3日曜日、ロシアは11月最終日曜日、インドネシアは12月22日です。
 日付は変わっても、その主旨は母に感謝する日です。「ありがとう」の言葉だけでも贈りましょう。
20120513

立夏
 昨日は「立夏」でした。近所の麦畑も実りの時期を迎え、大分穂が大きくなってきました。「立夏」は暦便覧に「夏の立つがゆへなり」と記されていて、暦の上では夏です。今日、私は衣替えを行い夏物の準備をしましたが、この連休中に夏物の服を出した家庭も多いことでしょう。気温も高くなり、日中は半袖で過ごせる陽気になり、これから晴れた日は汗ばむことも多くなるでしょう。屋外で身体を動かすことも楽しくなります。無理なく適度に身体を動かし、健康に留意して過ごしましょう。
20120506

子どもの日
 「子どもの日」は、「祝日法」2条によれば、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨としています。全て子どもにも人格があります。子どもだからと言って、軽視することなく、互いに全ての人々に在る人権・人格を尊重し、認め合い、敬い和して生活したいものです。
20120505

端午
 明日、5月5日は『端午の節句』「子どもの日」ですが、旧暦では「午の月」は5月にあたります。「端」は物のはし、つまり「始り」という意味で、元々「端午」は月の始めの牛の日のことでした。「端午」は、この午の月(5月)の最初の午の日を節句として祝っていたものが、のちに5が重なるこの月の5日が端午の節句の日になったといわれます。やがて、「」は「」に通じることから毎月5日となり、その中でも数字が重なる5月5日を「端午の節句」と呼ぶようになったともいわれます。同様に、奇数の月番号と日番号が重なる3月3日、7月7日、9月9日も節句になっています。節句を祝うご家庭もあることでしょう。お慶び申し上げ、健やかな成長を祈念致します。

20120504

菖蒲
 5月5日の子どもの日を「端午の節句」といいますが、「菖蒲(しょうぶ)の節句」とも呼ばれています。 この時期に花を咲かせる菖蒲の長い葉は、強い香気があるので、この香りの強さが不浄を払い、邪気を遠ざけてくれるといわれています。また「菖蒲(ショウブ)」は、「勝負」や「尚武」に通じることから、江戸時代から男の子の出生を祝って、端午の節句に菖蒲湯に入ることが習慣になったといわれています。どうぞ、ご家族で「菖蒲湯の風呂」を楽しんでみて下さい。

20120503

さつき
 5月になりましたが、この時期、田植えに忙しい家庭も多いことでしょう。さて、5月は皐月(さつき)と呼ばれますが、「さつき」は、この月は田植えをする月であることから「早苗月(さなへつき)」と言っていたのが短くなったものです。また、「サ」という言葉自体に田植の意味があるので、「さつき」だけで「田植の月」になるとする説もあり、日本書紀などでは「五月」と書いて「さつき」と読ませています。皐月と書くようになったのは後のことのようです。
 また「菖蒲月(あやめづき)」の別名もあり、菖蒲の季節でもあります。
 PS、5月の異名には、いななえづき(稲苗月)、いろいろづき(五色月)、うげつ(雨月)、けんごげつ(建午月)、つきみずづき(月不見月)、さつき(皐月)、さなえづき(早苗月)、さみだれづき(五月雨月)、しゃげつ(写月)、たちばなづき(橘月)、ちゅうか(仲夏)、ばいげつ(梅月)、よくらんげつ(浴蘭月)など。

20120501

穀雨
 今日は「穀雨(こくう)」です。「穀雨」は二十四節気の一で、「穀物を育てる雨の意」、「百穀を潤し、芽を出させる雨ということ」です。「百穀」ですからあらゆる穀物を育てはぐくんでくれます。お寺の周辺でも田植えのために水を張る準備が始まり、乾いて休んでいた田んぼに水かひかれ始めました。もうじき田植えが始まります。桜も満開を過ぎて散りゆくばかりとなりましたが、野の花は次々と咲き競い、季節は春から初夏に向かおうとしています。

20120420

花御堂
 お釈迦さまが生れた「花まつり」の花御堂を幼稚園の園庭に設置して子どもたちみんなでお参りしています。
 お釈迦さまは生れてすぐ七歩進んで「天の上のも、天の下にも、我ひとり尊い」と言葉を発せられました。地球上には60億の人間が住み、たくさんの動物や植物とともに生きています。
 お釈迦様は、「自分たち一人ひとりはそれぞれ尊い存在であり、また同様にすべての人々や動植物の命も尊い」と示されているのです。
 かけがえのないいのち一人ひとりがそのことを自覚し、二度とない一度きりの人生を大切に充実して生きていきたいものです。
20120410

花まつり
 4月8日のお釈迦様の誕生を祝い、桜の木の下に「誕生仏」をおまつりした「花御堂(はなみどう)」を設置し、「花まつり」を行っています。お釈迦さまの誕生をお祝いする「降誕会(ごうたんえ)」には、この日には誕生仏(たんじょうぶつ)といって、右手で天を、左手で地を指した小さなお釈迦さまのお像に甘茶を注いでお祝いしますが、甘茶を注ぐので、潅仏会(かんぶつえ)浴仏会(よくぶつえ)ともいわれます。しかし、一般には、誕生仏を安置したお堂をきれいな花で飾っておまつりすることから名づけられた 「花まつり」 の方が親しみやすいでしょう。
 この行事は、お釈迦さまの誕生を喜んだ龍王(りゅうおう)が、甘露(かんろ)の雨を降らせて祝福したという故事にもとづいています 。
 日本では、推古14年(606)の元興寺(がんごうじ)で最初にこの行事が行われ、以来、承和(じょうわ)7年(840)以降、宮中の恒例行事となって、一般にも広まりました。
 全超寺では、本日9日に梅花講の皆さまと慶祝の法要を行い、御詠歌を唱えて「花まつり」のお祝いを致します。

20120408

清明
 今日は、24節気の「清明(せいめい)」。暦便覧』には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されていて、万物が「清浄」で「明潔」、すがすがしく明るく美しいころで、万物ここに至って皆潔斎(けっさい)、草木が芽吹き、その名称もハッキリと判別できる季節です。天地がすがすがしく、明るい空気に満ち、桜前線も北上を続け、タンポポが咲きだします。
 新年度が始まり、「清明」の意のごとく清々しく明るく前を向いて進みたいものです。

20120404

エイプリルフール
 4月1日は、「エイプリルフール」で、罪のないウソをついても、かまわない日といわれています。ヨーロッパでは3月25日が新年で、4月1日まで春の祭りがありました。1564(永禄7)年、フランスの国王シャルル9世が1月1日を新年の始まりにしたため、4月1日を「ウソの新年」として祝ったことが由来といわれています。

20120401

春分の日
 今日は「春分の日」で、、昼夜の長さがほぼ等しい日です。これから日が一番長い夏至に向けて、毎日1分5秒づつ日が長くなり、そしてまた毎日1分5秒ずつ日が短くなって、昼夜の長さがほぼ等しい「秋分」になります。一年間は、正確には「365.2421904日」であるために、「春分の日」はその年によって変化します。昼が長くなり屋外で身体を動かす時間も増え嬉しく思います。
20120320

彼岸
 明日の「春分の日」は、「自然を称え、将来のために努力する日」と法律で定められた祝日です。「春分」は昼と夜が同じ長さになる日ですが、昔の人は、自然に感謝し春を祝福する日だと感じていたようです。それは、長い間冬眠をしていた動物たちが動き始め、人々もやる気に満ち溢れている時期です。また、この日の前後にご先祖様への感謝の気持ちを伝えるためにお墓参りに行く習慣(彼岸)もあります。古来、人々はこの日を春の訪れを祝う日とし、同時に祖先に感謝をするお祭りを行い、この風習は農村部で長く続いてきました。明治時代、春分の中日を「春季皇霊祭」と定め、宮中において祖先を祭る日となったのをきっかけとして、一般市民の間でも「祭日」とされました。全超寺では、春の彼岸法要を修行します。
20120319

梅花
 今年は例年よりは寒さが厳しかったせいか梅の開花が大分遅れましたが、今、馥郁と咲き誇っています。禅のことばに「 梅は寒苦を経て、清香を放つ 」とあります。梅の花は、寒く厳しい冬を経て、早春に花を咲かせ、清らかな香りを放ちます。何事も苦しみや苦労の後にこそ、大きな喜びや幸福が訪れることの喩えですが、 まだまだ寒い中で、凛と咲く梅の花には、気品と強さを感じます。その梅の木は、大地や陽光に見守られてこそ花を咲かせます。様々な経験を通して、人は育っています。幼い子どもたちに於いては、ないよりも見守り支援することが大切です。厳しさも時には必要ですし、暖かく支えることはもっと大切です。全ての子どもたちが、大きく健やかにたくましく育って、凛とした花を咲かせて欲しいものです。
20130318

彼岸
 今日から一週間は春の彼岸です。彼岸は生きている自分たちが、努力して「彼岸」(さとりの岸)に至る精進の日です。
 その彼岸に努めるべき徳目に「智慧」がありますが、「智慧」は、単なる知識だけでなく「物事の正しいあり方を見極める認識力の事」をいいます。うれしい、楽しい、心地よい、やさしい等のプラスの心情体験、つらい、悲しい、悔しい、我慢する等のマイナスと思える心情の体験は、智慧づくりとなり自分の力で得た知識を智慧に育んでいくのです。その積み重ねにより真の「賢さ」に繋がります。特に幼児期には、たくさんの 遊びを通して様々な体験をして培い育って智慧が身についていくことが大切です。「人を幸せにし、自分を幸せにする生き方」、それが 仏さまの願いであり、仏さまの教えです。

20120317

智慧希望
 3月の徳目には「智慧希望」を掲げています。「希望を持って、明るく楽しく暮らすこと」を狙いとしますが、3月11日はあの東日本大震災から一年目です。未だ悲しみや苦しみの中で、不安な日々を過ごしている人も多いことでしょう。この一年目の節目に少しでも明日への希望を持って生きて欲しいと祈念します。
 総べての人々が、希望を胸に持ち、明るい明日の生活をめざして、よく学び、よく励み、自分と自分を取り巻く人たちと共に、明るい社会をつくり出すように努めていきたいものです。

20120310

ひな祭り
 3月3日は「ひな祭り」です。 「ひな祭り」には、「桃の花」を飾りますが、中国では桃は悪魔をはらう木で、3月3日に摘んだ桃の花びらを酒に漬けた「桃花酒」を飲むと、若さと健康を保てるという言い伝えがあります。そして桃は「平和の象徴」ともされていました。また、日本ではよく「白酒(しろざけ)」を飲んで「ひな祭り」のお祝いをしますが、日本では「桃花酒」があまり一般的ではなかったので、代わりに「白酒」が使われるようになったそうです。そして、桃の花を太陽に、白酒を月になぞらえ、「日と月をまつる」という意味もあるようです。「ひな祭り」は女の子だけのお祭りではなく、誰もが健康で若々しくありたいと願う行事です。
20120303

菱餅
 ひな祭りに「菱餅(ひしもち)」を飾りますが、この白・緑・紅の三色には、それぞれに意味があり「雪が溶け、草が芽生え、花が咲く」春の訪れの意味が託されているそうです。また、他の説では、白は「清浄」、緑は「邪気をはらう薬草の色」、紅は「魔除け」の意味があるそうです。祭礼行事の中に、幸せや平和を願う思いがたくさん託されています。そんな願いを学びながら、皆が平和に安定した中で健やかに成長することを願います。

20120302

うるう年
 今年は「閏年(うるうどし)」で2月が29日まであります。さて、日本にはなじみがありませんが、東欧、北欧諸国には聖名祝日があり、1月1日〜12月31日までのすべての日々に別々の名(主に聖者の名)がついていて、この風習のある国は、閏日を2月29日にすることはできず、24日を閏日としています。なぜなら、2月29日を守護する聖者がいないからです。そこで、これらの国の場合、2月24日から28日までの聖者は閏年に限りそれぞれ1日ずつあとの日を守護します。具体的には、平年に2月27日を守護している聖者は閏年には2月28日を守護し、閏年の2月29日は、平年の2月28日の守護聖人が守護しているので心配せずに一日を暮らすことができます。そして閏年の2月24日は、平年の2月24日の守護聖人が24日と25日を兼ねて守護するのです。よって、閏日を29日とせず24日とする慣習が続いています。

20120229

しもつかれ
 立春を過ぎて毎年この時期には、栃木名物の「しもつかれ」をごちそうに出されます。正直、自分は苦手なのですが・・。「しもつかれ」は、鮭の頭と大豆や野菜の切り屑など残り物を大根おろしと混ぜた料理で、地域により「しみつかり」、「しみつかれ」、「すみつかれ」とも呼ぶようです。それぞれの家に、その家庭独自の味付けがあって、千差万別で、「しもつかれを7軒食べ歩くと病気にならない」「なるべく多くの家のしもつかれを食べると無病息災だ」と云われます。栃木郷土の味ですので、是非この時期味わって下さい。参考レシピ→(http://www.tec-tsuji.com/recipe2002/chef/jap/cf0247/index-j.html)
20120212

針供養会
 今日、2月8日は「針供養」の日です。地方や神社によっては12月8日に行われることもありますが、今日は、裁縫を1日慎み、古い糸や錆びた針、折れた針を豆腐やこんにゃくに刺して神社に納めて針仕事の上達を祈ります。浅草寺淡島堂が、「針供養」の寺として有名です。日ごろから「針」にはとてもお世話になっています。日常、当たり前に使っている物や道具に感謝の心を持つことはとても大切です。感謝して大切に扱い、用いているからこそ道具や物が効果的に働いてくれると思います。

20120208

立春大吉札
 「立春」は冬から春に季節が改まる日で、「立春」の前日に当る日は「節分」で、もともとは、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指し、一年に四回ありますが、現在は立春の前日だけを呼びます。「節分」には、豆まきをする風習がありますが、豆を打ちつけられる鬼は赤鬼、青鬼、黒鬼とあります。赤鬼は、満面朱をおびて怒りにたける姿で、欲の亡者となって血も涙も無い青鬼、そして、愚痴で人を疑い、嫉妬深く腹黒い黒鬼です。「福は内 鬼は外」と赤・青・黒の三匹の心の鬼を追い出して、清く正しく、美しい心でありたいと願います。  さて、鬼退治で有名なのは、桃太郎ですが、犬は赤鬼を、キジは青鬼を、猿は黒鬼を退治します。なぜ、そうなのでしょうか。怒りの気持ちを和らげる慈しみの動物は犬であり、欲の反対は施すことになります。雉は危険があると自分の命を捨てて我が子を守ります、勇気のある動物の象徴が雉です。さらに、愚痴の反対は正しい智慧で、智慧のある動物の象徴は猿です。このように、煩悩を仏教では通俗的に鬼と呼んでいます。  「節分」には、福豆をよく噛み締めて、「立春」に分けられた事を自覚して、幸福な人生を切り開くように願い、外から、福が入ってくるようにと外から向って家の門柱の右に、「立春大吉」のお札を貼り貼ります。また、「鎮防火燭」のお札は昔は三月の節日に貼るものでした。その時期は南風が吹いて火をあおり火災を起こす火禍になるからです。不浄火とは、火虫のわいた火のことで火虫が飛びおどると不審火になるから火を汚すなという昔からの信仰があり、鎮火には水ですから、常にお札が水を呼んでいるという書き方をする。だから、火をいみて火の字を水の字のような書き方をする。鎮防火蜀は左に貼ります。

20120205

立春
 2月4日は、二十四節気の一つ「立春(りっしゅん)」です。「暦の上では、春がはじまる日」とされます。今、大学の入学を国際的な9月にと議論されていますが、1年の始まりをどの時期に持ってくるかでスタートが変わります。暑いときがスタートの国も、寒いときがスタートの国もあり、それは各国々の慣習や歴史に大きく左右されますが、日本には「元旦」の正月を1年の始まりとする考え方と、同時に「立春」を季節の1年の始まりとする考え方も存在します。干支では、春の「節分(立春の前日)」までは前年生まれの干支としますし、俳句の季語なども、四季を立春からの季節感で分けたりします。暦月(月切り)では、春は正月(1月)・2月・3月で、節月(節切り)での春は、立春から立夏の前日。この場合の1月は立春〜啓蟄の前日となります。そして、月切りでは大晦日(12月31日)と元旦(1月1日)の境目が節目です。節切り(24節)では立春(2月4日)を迎えた時間や日が1年のスタートとなります。中国でも日本でも旧暦の日付は月切りによって書かれ、季節感を知るための節切りは日付では何日になるかというような形で補足されます。「立春」は、節切りの新しいスタートです。それぞれが輝かしいスタートきれますように祈念いたします。
20120204

福豆
 『古事記』などの日本 の神話によると、新しい歳が始まる前には、身の不浄や罪悪を祓うために身に着けていた衣服 を捨てるという風俗が古くから日本にあっ たようです。これが「節分の厄払い」の 風俗と結びついて、節分の日に自分の衣服を街路に棄てて厄を祓ったようです。また、こうして捨て た衣服が乞食者への施 しとなることから、やがて、自分の年齢の数の銭を包んで路地に落とすこ とにもなりました。かつて、天 皇は御年の数だけの豆 と鳥目〔ちょうもく= 銭〕とを包んだ「 撫物〔なでもの=厄払 いのために身の厄を移 して捨てるもの〕」を、勾当内侍 〔こうとうのないし〕 に渡し、勾当内侍は 後を顧みないようにしながらこれを持って退 くと記載があります。このあたりが年齢の数 だけ豆を食べるという 風俗に繋がったそうです。(なお、「勾当内侍」 とは掌侍〔ないしのじ ょう=内侍の三等官〕 の首位で、「長橋局」 などとも呼ばれ、奏請 や伝宣を司った女官の ことです。) また、「節分」に清 めのそばを食べ、晴々 しく「立春」を迎えるところもあります。これを「節分そば」と言うそうで、地域によっては、「節分そば」を「 年越しそば」といい、 「大晦日そば」と区別しているようです。私は節分には、歳の数だけ福豆を食べ、苦厄を祓いたいと思います。
20120203

節分
 2月3日は「節分」です。「節分」は季節の移り変わ りの境目で立春、立夏 、立秋、立冬の前日す べてが「節分」ですが、一般 的には一年の運気が変わる「立春」の前日を指 します。新たに「立春」を迎えるために、豆を打って、身体や心の鬼(災難や病厄)を追い払い、祓い清めます。また、福豆を食べますが、年齢の数だけ食べるの は、年齢に応じた福を 体内に入れる為ですが、この年齢は数え 年換算ですから、満年 齢+1ということにな ります。

20120202

カレーの日
 今日は 「カレーの日」です。1982(昭和57)年、全国学校栄養士協議会で1月22日の給食のメニューをカレーにすることに決め、全国の小中学校で一斉にカレー給食が出されました。
 さて、インドでは「カレー」は「スパイスを使った煮込み」で「カレー」とは呼びません。細かく呼び名があり、スパイスの効いた煮込み料理をまとめて「カレー」と呼び始めたのは西洋人です。そして、カレー粉は当然ありません。料理に合わせて多種のスパイスを使い、決まった配合はなく、家庭によっても使い方が違います。日本の家庭で、「さしすせそ」などの調味料が家庭や料理内容によって配合が違うのと同じです。それぞれの家庭に、それぞれの味があり、「カレー」の味つけも違います。「みんなちがって みんないい」のでしょう。

20120122

大寒水
 1月21日は「大寒」。『暦便覧』では「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と説明していて、寒さが1年のうちで最も厳しくなるころです。遥かに見える那須の山々も、厳寒に氷ついて見えます。さて、「大寒の朝の水は1年間腐らない」と云われ、元気のエネルギーに満ちた活力水で、容器などに入れて納戸に保管する家庭が多いそうです。「大寒」が暦の上では寒さのピークですから、これから寒さも緩んで、春に向かうことになります。活力の湧く「大寒水」を飲んで、寒さに負ず元気に明るく生活していきたいと思います。

20120121

大寒
 今日は「大寒」、二十四節気の一つ。このころ、寒さが1年のうちで最も厳しいと言われますが、昔から「大寒の卵は 滋養に富んでいるので、食べると健康に暮らせる」と言われています。「大寒」中には、「鶏始乳」という鳥が卵を抱き始める時候が有り、その頃の卵は「生気に満ち溢れている」と考えられ人気が有ります。最近人気の風水でも、「大寒の日の卵を食べると、金運が上昇する」と言われており、大寒生まれの卵は人気急上昇です。卵を食べて、健康で、運気も上がって、寒さの中でも元気に過ごしたいものです。
20120120

小正月
 1月15日は 、「小正月」です。 元日の「大正月」に対して言うもので、「女正月」、「十五日正月」などとも言います。 「女正月」の呼称は、女性はなんだかんだと正月中はとても忙しくて、ようやくほっと一息ついたり、年始回りを始めたりできるようになるのが、この頃だという事なのだそうです。 古来民間では、この小正月が本来の年越しであったということで、郷土色豊かな行事や、しきたりが、一年の中でもっとも多い日になっています。餅花、繭玉といって、柳や水木の枝に餅を花のように付けたものを、米や繭の豊作を祈って座敷に飾ったり、また、削り花、削り掛けといって、竹柳の枝先をササラ状にして、稲の穂垂れの様子をかたどった物を、門前や家の中に吊るしたりしますが、最近はあまり見かけなくなりました。

20120115

上元
 明日、1月15日(陰暦正月15日の称)は三元の一つ、「上元」です。7月15日を中元、10月15日を下元といいます。上元(1/5)、中元(7/15)、下元(10/15)、この三つを合わせて「三元」と言い、中国伝来の暦法では「年の折り目の日」とされた日で、道教の祭日でした。これら季節の節目には贈り物をするという習慣がありましたが、現在ではお中元という夏の贈り物だけが残っています。もともとはお上元やお下元というのもあったそうです。この日に「小豆粥」を食べるとその一年中の疫病が避けられると言われています。

20110114

七草がゆ
 1月7日は、「七草粥」です。七種の野菜((せり)なずな御形(ごぎょう)はこべら仏の座(ほとけのざ)(すずな)すずしろを刻んで入れた粥を食べると、邪気を払い万病を除くと云われ食べますが、呪術的な意味ばかりでなく、正月のおせち料理で疲れた胃を休め、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うという効能もあります。一般には7日正月のものが七草と記されますが、七草(ななくさ)は、本来、秋の七草を指し、正月のものも七種と書いて「ななくさ」と読み、「七種がゆ」と云うのが正しい様です。
20120107

小寒
 今日は、「小寒」です。寒さが最も厳しくなる時期の前半で、『暦便覧』では「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」と説明していて、この日から節分(2月3日)までを「(かん。寒中・寒の内とも)」と言い、この日を「寒の入り」とも言います。冬の寒さが一番厳しい時期となり、今日から寒中見舞いを出し始めます。
20120106

初夢
 一般的に、1月2日の夜から1月3日の朝に見る夢を「初夢」としいますが、「初夢」とは新年に見る夢で、その年の運を占う事ですが、初夢を見る日は地方によって違い、1月1日の夜から1月2日の朝に見る夢を初夢と言うところもあります。 
 初夢で見ると縁起の良い物として、「一富士(いちふじ)、二(にたか)、三茄子(さんなすび)」があり、一番に富士山の夢、二番目に鷹の出てくる夢、三番目になすびが出てくる夢を見ると縁起がよいとされています。
 これには色々な説がありますが、徳川家康の好きな物が、一番目に富士山、二番目に鷹狩り、三番目に初物のなすであった事から生まれた言葉だと言われています。
 一年の始まり正月ですから、いい夢を見たいものです。

20120102

謹賀新年
 禅の言葉に、「明々たる百草頭(ひゃくそうとう)明々たる祖師意(そしい)」と言う言葉があり、「春の野山に咲き乱れている花々には、どの花にもそれぞれに春が現成している」ことを言った言葉です。人間も同じです。人間は、一人ひとりが「本来の面目」を備えて生きています。値打ちのある生き方も、値打ちの無い生き方もありません。全てが「本来の面目」を備えているのです。目の前にあること、足元の現実をしっかりと見つめて、日々を大切に生きていきましょう。(1月法話より)
20120101

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