・・・・・・令和4年2月・・・・・・

歎異抄(たんにしょう)」

第1章 「限りない願いの世界」
(原文)
① 弥陀の誓願不思議にたすけられまゐらせて、往生をばとぐるなりと信じて念仏申さんとおもひたつこころのおこるとき、すなはち摂取不捨の利益にあづけしめたまふなり。

② 弥陀の本願には、老少・善悪のひとをえらばれず、ただ信心を要とすとしるべし。そのゆゑは、罪悪深重・煩悩熾盛の衆生をたすけんがための願にまします。

③ しかれば、本願を信ぜんには、他の善も要にあらず、念仏にまさるべき善なきゆゑに。悪をもおそるべからず、弥陀の本願をさまたぐるほどの悪なきゆゑにと[云々]。

(現代語訳)
① 阿弥陀仏の誓願の不可思議なはたらきにお救いいただいて、必ず浄土に往生するのであると信じて、念仏を称えようという思いがおこるとき、ただちに阿弥陀仏は、その光明の中に摂め取って決して捨てないという利益をお与えくださるのです。

② 阿弥陀仏の本願は老いも若きも善人も悪人もわけへだてなさいません。ただ、その本願を聞きひらく信心がかなめであると心得なければなりません。なぜなら、深く重い罪を持ち、激しい煩悩をかかえて生きるものを救おうとしておこされた願いだからです。

③ ですから、本願を信じるものには、念仏以外のどんな善もいりません。念仏よりもすぐれた善はないからです。また、どんな悪も恐れることはありません。阿弥陀仏の本願をさまたげるほどの悪はないからです。 このように聖人は仰せになりました。




合掌


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